平和な世界に突如現れた魔物達。
原因を究明するため、ルウ達は王命を受け、長い旅路へ出発する。
高さ何キロにも及ぶ伝説の<聖樹>の結界によって守られていたこの世界に、いったい何が起きようとしているのか。
ルウ達の行く手を、 阻むさまざまな罠や敵意。
敵はいったい誰なのか。奴らの狙いはなんなのか?
やがて、誰もが想像だにしなかった真実が明らかとなるーーー

古(いにしえ)の伝説を巡るファンタジーロマン。
真実を知った時、あなたは何を目にするのか?

 

登場人物

ルウ・メニ・・・男顔負けの剣技と優しい心を持つ女剣士。勇敢だが時折少女らしい一面も見せる。主人公。
フェーン・ファール・・・騎士らしからぬ物言いで場の雰囲気をやわらげてくれる快活な青年。流れ者の剣士とのことだが、その正体は?
リュワルド・・・王に忠実なアースター王国の騎士。槍の達人。
ミュン・ヘルツ・・・覆いとフードで顔を隠している謎めいた魔術師。どこか仲間に打ち解けぬ様子だが・・・

このほか、わがまなな姫君や占い師、緑の髪を持つ不思議な部族の長、職人気質の鍛冶屋、美しい女革命家など、魅力的なキャラクターが次々に登場します。
どうかお楽しみに。

 

まぐまぐで配信いたします。ぜひご登録ください!


メールアドレス:
メールマガジン解除
メールアドレス:

Powered by まぐまぐ

↓配信サンプルはこちら
 
††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††
      聖樹伝説                         vol.1
      第一話:異変の兆し(一)(二)
††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††
                   (一)

 暗い静かな晩だった。
 陽が落ちて間もないというのに、辺りは既に色濃い闇に塗りこめられている。
 王城へ向けて一直線に伸びる赤いレンガの大通り。
 しっくいを塗りこめた美しい家々がその両側に立ち並ぶ。だがどの窓からも明りひとつ
見えぬ。鎧戸を堅く閉ざし、町はただ静かに息をひそめている。
 木造のあの店は、酒場だろうか。
 静かだ…
 喧騒も、こんな場所にはつきものの歌声も聞こえない。
 死んだような通りに、ただ東の森の向こうから、ふくろうの声だけが寂しげに響きわたっ
てくる。
 以前は夜になっても商人達が行き交い、人通りが絶えることのなかった大通りだ。
 平和だったこの町に、いったい何が起こったのか?
 通りの向こうから、レンガを歩く硬い足音がかすかに響いてきた。
 旅人、だろうか? 灰色のマントをはおり、フードを深くおろして急ぎ足で歩いてくる。
青白い三日月が、仄かに黒い影を落とす。
 通り沿いの家の雨戸が小さく開いた。
 小さな瞳が外を覗き見、不意に雨戸はピシャリと閉まる。
「お母さん、外を人が歩いていたわ」
 家の中で、小さな女の子がささやいた。
「夜は外に出ちゃいけないって、王様が命令を出したんでしょう? どうしていまごろ歩
いているの?」
「窓を開けちゃ駄目よ」
 後ろにいた女性がしっかりと錠をおろし、明りを絞った。
「外には恐い魔物がいるの。さあ、もう寝なさい。いつまでも起きていると、魔物が襲い
にやってくるわ」
 子供を寝かしつけながら、若い母親は気がかりそうに、窓へ視線を投げかける。
 ーこんな時間に外を歩くなんて、旅人かしら? 旅人だって、夜間の外出は禁止されて
いる筈。でももし何も知らずに、このまま歩いていったら…
 ふと浮かんだ恐ろしい妄想を、頭をふってふりはらい、
 ー駄目、駄目。家へ入れたりしたら、私達だって危ないわ。それにひょっとしたら、今
の足音が、人々を脅かしているあの…
 アースター国の首都、リンダル。
 戦もなく、豊かに栄えたこの国では、かつて暗くなっても人通りが絶えぬものだった。
 物騒な盗人も、強盗もいない。
 町人達は、暑い夜など鍵もかけずに眠りにつくことも珍しくなかったのだ。
 ほんの一月前までは。
 今では、王より夜間外出禁止の厳命が出されている。日が沈んで後より次の日の朝日の
昇るまで、戸を締め切り、掛け金をおろして、決して外へ出ぬように、と。
 町人達が、不意に姿をくらましたせいだった。その半数は、いまだ行方が知れぬままだ。
 だがあるいは、見つからぬほうがマシだったかもしれない。残りの半数が、無残な屍と
なって発見されたとあっては。
 いったい誰にさらわれたのか? あるいは何に殺されたのか。
 真相は分からぬままだ。
 王の命を待つまでもなく、人々はできうる限り外出をひかえた。昼間でも人々は音をた
てずに早足で歩いた。早く用事を済ませよう。日が沈むまでには家へと戻り、戸を閉ざし
て身をひそめよう…
 それでも被害は絶えなかった。
 家の扉を打ち破り、姿なき侵入者は町人を襲いつづけた。
 目に見えぬ恐怖がひたひたと町人達を蝕んでいった。
 やがて、奇怪な噂が流れはじめた。
『殺された死体を見たか? 鋭い牙のようなもので、ズタズタに引き裂かれていたという
ではないか…。巨大な獣が森から出てきて夜な夜な人を喰っていくのだ』
『いや、発見されたのは焼死体だ。刃物で切った跡も残っていたそうだ。遠い異国の盗賊
達が街をうろつきまわっているのだ』
『一昨日の晩、近所の人間が夜中に空へ飛び去ってゆく巨大な黒い影を見たという。次の
朝、その通りで数体の白骨死体が発見されたそうだ…』
 しまいにはー
『魔物が出ている!』
 そんな噂まで流れはじめた。
 だから先ほど、母親が子供を寝かしつけるのに使ったあの一言も、あながち作り話とは
言えないのだ。
 もちろん、見識ある人々は有り得ない、と否定した。
 魔物が御伽噺の世界の住人となって久しい。
 記録によれば、三百年前、魔物どもは伝説の魔法使い、メンティスの手によって一掃さ
れ、北の山脈のはるか向こうへ追いやられたという。以来、人の世は、『聖なる樹』の強
力な結界により、こうした怪しい物どもから守られ続けている筈だ。
 だがー
 獣の遠吠えが夜の闇を切り裂いた。
 いや、今のは獣だったか?
 家の中で人々は身をすくめる。
 人外の魔物の咆哮ではないのか? …と。
 そんなことも知らぬのか、人影は立ちどまりもせず、歩いてゆく。
 フードの下に隠れた顔は、どんな表情を浮かべたものか、外からでは窺い知ることもで
きぬ。
 やがて、人影は大きな広場へやってきた。
 広場の向こうに聳え立つのは巨大な城。この国を統べるフェールド・アースター王の居
城、ラーム・アースター城だ。
 東の山より流れる清水を二手にわけて城にめぐらし、マッター連山産の白い石を隙間な
く積み重ねた、優美にして堅固な古城。
 細い月が高々と聳える尖塔をぼんやりと照らし出している。青い屋根の上で、伝説の魔
獣、ダーマスクを金糸で縫いとった真紅の王家の旗が、はたはたと風にたなびく。
 人影は門の前まで来て立ちどまり、手短かに番兵へ告げた。
「ルウ・メニ。王に招かれて参上した」
 番兵はすぐさま後ろを向いて叫んだ。
「開門!」
 するとこの人物は、通りすがりの旅人ではなかったのだ。
 王城の城壁にはめこまれた巨大な木の扉が、ゆっくりと上から開いてきた。
 ズシン、という音と共に堀の上へ橋が架かる。
 番兵が黒い鉄の扉を開けると、向こう岸で兵士が敬礼し、自分についてくるよう無言で
示した。
 橋を渡り、兵士について、謎の人影は暗い城内へと吸いこまれていった。

                   (二)

 城の大広間では、外の静けさとは打って変わって、煌々と明りが炊かれていた。
 いや、むしろ外の闇を追い払おうとする恐怖心の表れなのか。
 一同に会するのは大臣や王族達。礼服を身につけた僧侶や占い師、騎士の姿も見える。
いずれもひそひそと何ごとかささやきかわしている。
 王は正面の一段高いところに座し、厳しい目でじっと扉を、いやその向こうの何かを見
つめている。
 不意にその扉が音をたてて開かれた。
 広間中の視線が、一斉に扉の向こうへ注がれた。
 現れたのは灰色のマント姿だ。
 兵に案内され、赤い絨毯の上をまっすぐに王座へ近づいてくる。
 玉座の下まで来ると、人影はひざまづき、フードを外した。
「ルウ・メニ、ただいま参上いたしました」
 ふわり、と肩まで届かない程度の短い金髪があふれで、青い瞳がまっすぐに王を見つめ
ると、おお、というざわめきが広間をさざ波のようにかけめぐった。
「女…か?」
 王が驚愕の面持ちでつぶやいた。
 語尾をあげたのは、男と言われればそう見えぬこともないからだった。
 女にしては短すぎる髪、意志の強さを現すかのように、口元はキュッと堅く結ばれてい
る。だが男にしては、この肌、輪郭は柔らかすぎる。
 黙って見つめ返しているルウに、やがて王は頭を振ってつぶやいた。
「いやすまぬ、無礼であったな。だが、村の長老からこの国きっての勇者だと聞いていた
ものでてっきり…」
「女ではご不満ですか?」
 穏やかな、だがきっぱりとした声が迎えた。
「女でも、剣の腕は並の男より上、と自負しております。お疑いならばこの場で…」
 王はうなずいた。
「そちを疑うつもりはない。だが、もとより腕は試させてもらう所存であった。早速で
悪いが、準備は良いか?」
「もちろんです」
 ルウはマントを脱ぎ捨てた。
 下には既に、白塗りの皮の鎧を装備している。
 人波を分けて、二本の剣を捧げもった兵士がやってきた。後ろから、筋骨たくましい大
男が、体をゆすりながら姿を現す。
「刃先は丸めてある。先に急所を捕らえた方が勝ちじゃ。では」
 広間の中央に白い布で即席の競技場が作られた。
 観客達は輪になって後ろへ退く。
 ルウ達は、数歩離れて構えあう。
 開始の合図と共に、二人は同時に飛びだした。
 ルウの剣が宙を閃き、白い軌跡となって男の胸へ弧を描く。
 所詮女だと軽く見ていた男は、はっと身をそらし、剣を横へふりはらった。
 すぐに反対側から第二撃が飛んでくる。
 男は剣を握りなおし、本気で戦いはじめた。
 刃が続けざまにぶつかりあい、鋭い金属音をたてる。
 数度打ちあって、二人は後ろへ飛びのいた。
 視線は睨みあったまま、相手のすきを探してじりじりと動いていく。
 凄まじい気迫が広間を圧倒していた。二人とも真剣であることは、傍目にも明らかだ。
 男が再び飛びだした。
 剣を上段に構え、力まかせにふりおろす。
 ルウが受けとめ、力負けして後ろに倒れかかった。
 男がにやりと笑って剣をつきだす。勝敗が決したかに見えたその時ー
 鋭い蹴りが男の右手をはねあげた。
 剣が床へ転がりおちた。
 ルウは反動を利用してすばやくはねおき、剣を横になぎはらった。
 男が慌てて後ろに飛びのき、避けきれずに尻餅をつく。
 立ちなおる余裕も与えず、その首に、剣のきっさきがつきつけられた。
「勝負ありっ!」
 兵士の声に、広間中をほうっというため息が流れた。
「見事じゃ、ルウよ」
 屈辱に顔を赤く染めて立ちあがろうとする男に、ルウはにっこり笑って手をさしだした。
「ソルムよ、恥じることはないぞ。そなたの武勇、知っておればこそテスト役に選んだの
じゃ。じゃがこれで、ルウの腕が保証された訳じゃな」
 男は唇をゆがめ、ゆっくりと起き上がった。人前でこれほど短い間に敗北を喫するとは
思ってもみなかったのだ。
 感嘆の言葉をささやきあう人々の間から、声が響いた。
「陛下、腕のほどは十分拝見しました。もう出発の準備をした方がよろしいのでは?」
 兵士の列を割って、一人の男が進み出てくる。
 黒い髪に理知的な瞳をした、快活そうな若者だ。
「我ら三人でも使命を果たすには十分。あまり人数を増やしても目立ちますし、ことは一
刻を争います。ルウ殿に事情を説明し、一日も早く出発すべきだと存じますが」
「そうじゃなフェーン、おぬしがいればそれだけでも十分じゃ。早速話を始めるとしよう」
 王はフェーンを見て微笑むと、広間の人々に告げた。
「この通り、勇者が四人集まった。ワシとて手をこまねいて何もせずにいるわけではない。
どうか心配せずに、今夜はもう休まれるよう」
 広間の人々はなにごとかささやきかわしながら、幾人かの者は興味津々の風で後ろをふ
りかえりながら、広間から姿を消した。
 あとには王とルウ、それに三人の男が残された。
 フェーンと呼ばれた先ほどの男、紫の長衣を身にまとい、布で顔を覆いかくした魔術師
らしき人物、それに肩までかかる灰色の髪と目を持つ大柄な騎士。
 王は四人を招きよせ、ルウの顔を眺めた。
「試したりしてすまなかった。今日は大事な頼みごとがあってそなたをここへ呼びよせた
のじゃ。この街で起こっていることは村の長老から聞いておろう。町人の間に、奇妙な噂
が流れていることも。そなたはどう思う?」
 ルウは考えるようにしながら、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「私には、何が町人を襲っているのかは分かりません。なにか脅威が迫っているのは確か。
でも一番恐ろしいのは、根もない噂が街の人々を動揺させることかと思いますが…」
 王はうなずき、それから尋ねた。
「じゃが、もしその噂が本当だとしたら、どうかな?」
 ルウは息をのんだ。
「まさか! それでは…」
「知っての通り、我らの世界は結界によって守られている。メンティスが聖なる泉、シェ
ラードに植えた魔法の樹…聖樹によって、魔物どもは北の山脈よりこちらには入れぬはず。
が、これをどう思う?」
 王は一枚の羽をとりだして、ルウに示した。
 見たこともない羽だった。
 銀色の羽は、短剣ほどの長さがある。しなやかだが、まるで金属か何かでできているか
のように堅い。こんな羽ではばたく鳥は、いったいどれほどの大きさなのか。
「夫が森へ狩に出たきり帰らぬと助けを求めてきた貴婦人がおってな。ワシは城の兵士を
出して探索に行かせたのじゃ。じゃが兵士達は行ったきり、ほとんど戻ってこなかった。
ただ一人、逃れてきた兵士は体中傷つき、城まで来るのがやっとじゃった。そして息をひ
きとる寸前、胸に刺さったこの羽をさして告げた。『キメラを見た』、と」
 ルウは言葉をなくして羽を見つめた。
 魔物など、子供のころ寝物語に聞かされただけだった。
 他の誰もがそうだろう。国中の民が、いや、他のどの国の民も。
 いったいなぜ、今になって魔物がこの国へ出没しはじめたのか。
「なぜこんなことが起こっているのか、国中の名だたる占い師に占わせたが、原因は分か
らぬ。魔物や聖樹のことを映し出そうとすると、どうしたわけか、どんな水晶もたちどこ
ろに曇ってしまうのじゃ。となれば、助けになるのはただ一人…」
「ゴド森に住む占い師、ビュウしかおらぬ」
 王の話に、フェーンが厚かましくも口をはさんだ。
「ビュウにも分からぬとすれば、もう誰にも、どうすることも出来ぬ。我々の使命は、彼
に会って助力を頼むことだ」
 王は怒った風もなく後をひきとって、
「他国へ幾度か使いをやったが、便りはいまだ届かぬ。他の国にも魔物どもが跋扈しはじ
めておるのかもしれぬ。であれば、旅は危険なものとなろう。しかも、ビュウはゴド森深
くひきこもり、人に会うのを嫌うという。もう十年以上の間、彼に会った者はおらず、森
に立ち入った者もない。いや、いるにはいるが、森へ入った者は二度と姿を現さなかった
と聞く。森からは時々、得体の知れぬ叫び声が聞こえてくる、とも。それでもそなたが引
き受けてくれるというのであれば…」
 ルウはキュッと唇をかんでうなずいた。
「お引き受けいたします」
 正直に言えば、これほど重い任であるとは、思ってもみなかった。町人を騒がせている
殺人者の正体を暴き、捕らえる程度に考えていたのだ。
 まさか本当に、魔物が町を荒らしていようとは。
 ルウの気持ちを知ってか知らでか、王は顔をほころばせ、脇にいた三人を示した。
「それでは旅の仲間を紹介しよう。そちらが王室直属の兵士、リュワルド・シャーンだ。
弓の達人で、飛ぶ鳥をいれば十中九羽は必ず落とす。ワシの心強い家来でな、槍の腕前も
見事じゃ。リュワルドよ、こちらはルウ・メニ。勇者を求めて各町に秘密の使いを送った
ところ、アーターグ村の長老から腕のいい剣の使い手がいると返事があった。聞けば魔法
も使うという。今度の旅の心強い味方となってくれようぞ」
「ルウ・メニです。どうかよろしく」
 ルウは灰色の髪の男と握手をかわした。
 三十代半ばといったところか、真面目そうな、勇ましげな戦士だ。それでも瞳は穏やか
で、好感の持てぬ相手ではない。
 王が次に長衣の男をさししめした。
「そちらが魔法使いのミュン・ヘルツ。この国の魔法使いギルドでも有数の実力者じゃ。
比類なき知識と魔法力を持ち、剣技にも長けているという」
 手を出しかけたルウは、思わずたじろいでひっこめかけた。フードの下から、鋭い眼光
が射たように思ったのだ。
 が、それもすぐに和らぎ、相手はルウの手をとった。
「ゴド森までの道程、どうか無事にすませたいものだな」
 低い声でつぶやく。
 思ったよりは若いようだが、顔が見えないのではっきりとは分からない。どことなく底
知れぬ感じだ。
 ルウはやや緊張しながら三人目の男へ目を向けた。
「彼はフェーン・ファール。ダンヌ侯爵に仕えている騎士だということだ。ワシが勇士を
探していると聞いて、城へ出向いてくれた。剣を使えば、右に出る者はいない」
 茶目っけのある瞳がルウを見つめ、ルウはようやくほっとした。
 フェーンはニヤリとして、自分から手をさしだした。
「退屈な旅が始まるが、よろしく頼むな」
 あいさつがすむと、王が言った。
「今日はもう休むがよかろう。ルウよ、おぬしもここに泊まっていくがよい。旅に必要な
ものはこちらで用意させる。急ですまぬが、明日の朝にはここをたってほしい。よろしく
頼むぞ」
 広間の入り口で、召使が待っていた。旅の仲間と別れを告げ、ルウは召使に案内されて
広い城内を歩いていった。
                                  つづく
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
次回予告:
旅を前にして寝つかれぬルウ。夜中にそっと起き出すと、早くも危険な兆候が…
次回、「不吉な予感」お楽しみに!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
初めまして! PSYです。
ご購読ありがとうございます。
ご好評いただいたProject Sevenに引き続き、長編連載小説第二段スタートです。
旅の行く手に待ち受けるのは数々の謎や罠。果たして世界は救えるや否や?!
意外なラストまでぜひご一緒ください。
лллллллллллллллллллллллллллллллллллллллл
л 発行者 :PSY                               
л E-mail :psy@m4.ktplan.ne.jp                       
л WebSite:psy.ktplan.ne.jp/seven.htm                   
л ご意見・感想・誤字の指摘など激しくお待ちしています!!
лллллллллллллллллллллллллллллллллллллллл